魚津三太郎塾と 事業レポート

 

魚津三太郎塾 事業レポート

3日目 第6限

魚津水循環コミュニティビジネス起業化概論@
開催日時:平成24年11月8日(木)13:30〜16:50
場所:魚津市役所第5・6会議室

魚津三太郎塾第2期の3日目が開講。地域づくりを取り巻く様々な変化が顕在化する中で,新たな地域づくりの担い手となるソーシャルビジネスとコミュニティビジネスの概要を学び,魚津市の地域課題は何か,企業は何をできるのかを探った。

3日目第6限 講義 コミュニティビジネス育成起業化概論@

小企業,新たな公など地域の取り組み
新たなる地域づくりの夜明け
〜地域課題解決をビジネスで〜
講師:富山大学 地域連携推進機構 教授 金岡省吾
3日目第6限

「地域の課題解決は地域で考えなければできない。企業人によって,ビジネスで地域の課題を解決してみよう。」

地域課題を解決する地域プロジェクトこそが地域が繁栄し活性化していく力となる。近年の若手ソーシャルイノベーター(社会起業家)や国家政策などの事例紹介から,ソーシャルビジネスとコミュニティビジネスの概要と時流を解説。全国総合開発計画に基づくこれまでの地域づくりから,人口減少・少子高齢化・人口分布の変化・地球環境への関心の高まりや世界経済状況などの環境変化により新たな国土形成計画による地域づくりに変化している。「新しい公共」の考え方による地域づくりがこれからの地域経営の基になるとし,社会的課題解決を目的とするソーシャルビジネスや地域課題をビジネス手法を用い解決するコミュニティビジネスがこれからの新たな地域づくりの担い手となると話し,地域課題を解決への新たな地域経営の事例を紹介した。

ケーススタディとして地域課題解決をビジネスにし,環境と経済を両立させた兵庫県豊岡市のコウノトリ挑戦事例を紹介。コウノトリの野生復帰に向けた生息環境づくり,共生する環境づくり,コウノトリ農法の取り組みにメディアが反応し,消費者が反応し,農作物の付加価値が上がり,観光客等交流人口の増加に繋げ,環境と経済を両立させた経緯を説明。環境の捉え方としての持続的な利用可能範囲で人間の手を加えて管理する「保全」と自然環境に手を一切加えず開発行為から守る「保護」について説明した。

3日目第6限 討議 コミュニティビジネス育成起業化概論-1

塾生から講義の質疑があり,コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの関係や社会が抱える問題のうち魚津市での問題について何かを考え,各塾生の事業での影響や問題を話した。少子高齢化・人口減という現状に対しての善し悪し,各事業毎での善し悪しを提示し討議され, 今後の人口減での戦略が課題としてあげられた。

金岡教授からケーススタディとして、自社技術を環境保全へ活用し新たな事業を生み出した,バイオマス炭化土壌でのメロン栽培農業の事例を紹介。塾生たちへ「自分の技術は?」「地域の課題は?」「環境と比べてどうか?」と行った質問が投げかけられた。塾生らは魚津に存在する理由を考えながら地域課題・自社の課題や取り巻く環境等を出し合い,これからの解決へ向けての一歩を踏み出した。

最後に徳島県上勝町の葉っぱビジネスの事例紹介があり,地域資源を活かした農商工連携で人口減少、少子高齢化の課題を解決に導いた成功事例から今後の魚津の地域課題解決へ向けたヒントを探った。