魚津三太郎塾と 事業レポート

 

魚津三太郎塾 事業レポート

18日目 第22限目〜第24限目

最終プレゼンテーション 修了式
開催日時:平成25年6月3日(月)14:00〜18:00
場所:ホテルサンルート魚津 白嶺の間

魚津三太郎塾修了式は,澤赴將テ市長はじめ魚津市関係者,遠藤学長はじめ富山大学関係者,協力金融機関など魚津市に本支店をもつ地域金融機関と後援機関(魚津商工会議所,中部経済産業局北陸支局,富山県新世紀産業機構,富山県中小企業団体,新川インフォメーションセンター,北陸職業能力開発大学校)の関係者と魚津三太郎塾第2期塾生とアドバイザーなど約90名が参加。

開式では,主催者を代表して塾長の澤赴`敬魚津市長,遠藤俊郎富山大学学長が挨拶。魚津市企画政策課の前田久則氏より,魚津三太郎塾の第2期の取り組みと第1期塾生のその後の動きについてなどの経過報告がおこなわれた後,塾生8人による最終プレゼンテーションとなるポスターセッション,最終講義となる北野芳則氏の特別講義,修了証の授与式と座談会がおこなわれ約9ヶ月に渡り開催された魚津三太郎第2期の全カリキュラムが終了した。

主催者挨拶 14:00〜14:10

塾長(魚津市長)澤赴`敬氏
 富山大学長 遠藤俊郎氏

経過報告 14:10〜14:30

魚津三太郎塾の軌跡
 〜第2期事業の取り組みについて〜
 〜第1期・塾生のその後の動きについて〜
 魚津市企画政策課 前田久則氏
 (富山大学地域連携推進機構 民間等共同研究員)

18日目第22限 14:30〜15:00

塾生最終プレゼンテーション
ポスターセッション

各塾生が自社の強みを活かした「魚津の水循環を守り・育み×活用によるビジネス手法による地域活性化」をテーマにしたプロジェクトをまとめたポスターを前に8名の塾生が来場者の方々に向けてのプレゼンテーションをおこない9ヶ月間学んだ集大成を発表した。

有限会社石崎製作所 石崎津世志氏  「水を守るために森を守る」

株式会社かづみ野 経崎勝氏  「脅威のパワー抗酸化水の抽出」

有限会社仁右衛門家 清河哲士氏  「泊まって学ぶ『水の恵』体にやさしいマタニティプラン」

魚津交通株式会社 谷川悠氏  「魚津交通の自給自“走”タクシー」

西田哲也りんご園 西田哲也氏  「りんごゼロ・エミッション」

本田会計事務所 柿沢泰人氏  「水循環コンサル」〜地域を元気に〜

株式会社石崎蒲鉾 石崎一成氏  「地魚200%利用で蒲鉾を造創作る」

株式会社アクセスネット情報技研 板倉健太朗氏   「水循環プロデュース」魚津の日常にもっと「環境」を

18日目第23限 15:00〜16:30

特別講義
変化する環境の中で成長する為には〜地域とともに〜
講師:元YKK代表取締役副会長 富山大学同窓会連合会会長 北野芳則氏

企業や人が変化する環境の中で成長するには何が必要であるかということを,YKKグループ創業者の吉田忠雄氏の経営哲学,さらにその哲学を継承してともに歩んだ北野氏の企業経営の中から魚津三太郎塾第2期修了塾生に対して熱いメッセージを贈った。魚津市に生まれた吉田忠雄氏の歩みを紹介しながら,YKKグループの『善の循環』チャートでYKKの経営哲学を説明。YKKと従業員,株主,顧客,関連会社,一般社会と関わるすべてに『善』が循環する企業経営について話し,地域のための工場・企業でなければいけないと話した。同社の初期の国内での販売網の構築やYKKブランド浸透の戦略を紹介。海外進出時のエピソードなども交えて,海外という異なる文化環境での経営について説明した。マーケットの要望に合わせ商品開発をする戦略を紹介し,顧客だけでなく(地方や国という)ローカルに合うようにしなければ,受け入れられないと話し,グローバル企業YKKの根底に流れる経営哲学のひとつである地域とともに企業経営をすることの重要性を伝えた。

また,社長直轄のプロジェクトチームによる商品構想設計が有効であったとし,経営者の信念をスピード感を持って具現化できるシステムの必要性や,工場生産でのマスタープラン作成・最終消費者に向けた取り組み等,移り変わる環境の中で企業が成長するためのYKKグループの取り組みを紹介説明した。

YKKの人づくりは「モノづくり」でもあり『人」「モノ」「社会」の関係づくりであり,管理者はチームをどううまく活かすかが重要。トップは常に前向きでなければならないと話し,「経営は止まらない。絶対に止めてはいけない。楽しく明るく前を向き,顧客・消費者の声を具体化して地域とともに進めていくことが大切である。」と魚津三太郎塾第2期修了塾生にエールを贈った。

18日目第24限 16:40〜16:50

修了証授与
魚津三太郎塾長の澤侮s長から第2期塾生8名ひとりひとりに修了証が読み上げられ授与された。

18日目第24限 16:50〜18:00

座談会
テーマ〜明日の魚津を形成する未来の力〜
パネリスト
澤赴`敬氏(塾長・魚津市長)
遠藤俊郎氏(富山大学長)
北野芳則氏(富山大学同窓会連合会会長)
魚津三太郎塾第2期塾生 8名
話題提供
朝野愛子氏(ハマオカ海の幸)
プレゼンター
金岡省吾氏(富山大学地域連携推進機構教授)

座談会では「明日の魚津を形成する未来の力」をテーマにパネリストが車座となり進められた。塾生を代表して3名が魚津三太郎塾に参加した感想と今後の抱負を述べ,澤侮s長が市の立場から見た三太郎塾についての講評と展望を語った。

また,第1期塾生を代表し,朝野氏が修了後の活動や現況を話題提供。遠藤学長と北野氏が,大学や企業の立場からの魚津三太郎塾の講評と展望,明日の魚津を担う塾生達へのメッセージを贈った。

西田哲也氏
「塾参加前から商品開発を考えていたが,参加してストーリーや必要性が商品に なければならないことを知った」
谷川悠氏
「魚津をもっと知ること,人の前で話すこと,会社経営の使命など,学ぶことで知る ことができた」
石崎一成氏
「魚津を自分の目を通して知ることができ,水環境のプロセスがヒントとなりビ ジネスの切り口が拓けた」
澤赴`敬氏
「1期2期と市民と行政の交流が図られ,次の時代の新しい姿を見ることができ た。魚津市民が地域の素晴らしさを知って活用してもらい魚津の将来のために なっている。やってよかったという声が高く,3期目も取り組んで行きたい」
朝野愛子氏
「この塾はこの土地でこの商売で生き続けるのに必要な勉強会だった。様々な方 と出会い商品開発ができ魚津の水循環を付加価値として伝えることが出来た。オ ンリーワンの商品を作る為に魚津の優位性を全国・世界的な競争市場でどう伝え るか?水循環の重要性に気付いた企業が取り入れて行くことが大切である」
遠藤俊郎氏
「魚津三太郎塾の展開にはいい刺激を受けた。地域再生を図るには,市や金融機関の協力など地域の力が必要だが,若い力が必要である。自分自身のストーリーが作れる 人材がチームとなり全体のレベルがあがっていくことが必要である」
北野芳則氏
「勉強すれば自分が思ってることがピンとくる。三太郎塾は真剣に取り組むから 素晴らしい。決心とやるのだという信念があれば付加価値は後からついてくる。 大学の知恵を借り,自分はこうしたい、地域をこうしたいという考えが重要。挑 戦し続けギブアップしないで頑張ってほしい」

18日目 18:00

閉会挨拶
〜魚津三太郎塾・第2期の総括〜
富山大学理事・副学長 丹羽昇氏

「地域づくりは支える人づくりである。地域再生を支える人をつくりだすシステムとして魚津三太郎塾を行っていきたい。富山大学も共に汗をかいて協力していきたい」と魚津三太郎塾・第2期の総括として締めくくり第2期のすべてのプログラムが終了した。