高度差4000 モデル事業の報告

高度差4000

富山大学/地域再生塾「高度差4000」モデル事業報告

モデル事業「高度差4000」再生産担い手養成講座3

■3日目 5限目(講義45分 討議45分)
■日時 平成20年11月20日18時30分〜20時
■場所 富山ステーションフロントCiC 3F学習室
5限目 「高度差4000」再生産担い手養成講座

 地域再生塾「高度差4000」のモデル事業・再生産担い手養成講座3日目が開講。地域再生塾生8名が高度差4000が育んだ「富山の木材を利用した理想循環系」をテーマにした地域資源活用型コミュニティビジネス論を学び,地域再生への可能性を検討した。

1講義 とやま高度差4000
地域資源活用型コミュニティビジネス論 「木材利用の理想循環系と長期耐用型(地域型)住宅その理念と取り組み」
講師:富山大学地域連携推進機構 地域づくり・文化支援部門長 秦正徳氏

「木材利用の理想循環系」の講義では,木材の組織構造や特性を踏まえて,生産から利用・再利用・廃棄までのサイクルにおいて,「木材は環境にやさしい資源である」ことを解説。具体的には,「木材は,水(H2O)と二酸化炭素(CO2)と太陽エネルギーから形成されるセルロース(C6126)であることから,森林から切り出す木材の中には大量の炭素を固定することでき,生産時も無公害であるばかりでなく,空気浄化,陸域環境保全に役たつなど公益性が高いこと,また,木材は,省エネルギーで,かつ少ない炭素排出により加工・利用が容易に行うことができ,さらに,様々な再利用も可能であり,廃棄時も環境に優しく無公害におこなえることから,高度差4000を守り・育み・活用するための理想循環可能な資源である」と講義。

また「木材は植生から利用できるまで70〜80年と長く,廃棄されるまでの使用年数を延ばすことで環境を守る理想循環系をつくることが可能」とし,高岡市で103年間使用された民家の解体作業調査からみた富山型・地域型木造住宅の特性や構造の特徴,長期耐用のポイントを講義。「地域の木を使い,地域の建築技術・技能を継承することが,森林を守ることになり,高度差4000の環境を守ることになる」と講義した。

2討議 今回の講義内容を踏まえ「高度差4000資源を守る×育む×活用する」をテーマに8名の塾生が討議を交わし自己アピール。各塾生の地域再生塾への取り組みの思いやビジョンを自己紹介を交え発表した。

最後に今回講師の秦正徳氏が「地元が好き・(様々な)世界へ広げたいという思いを高度差4000をキーワードに一人ではできないことをみんなで考えよう」と塾生へ呼びかけ3日目の講義が終了した。

6限目 環境保全・環境修復社会論
講師:富山大学 人間発達科学部長 教授 佐藤幸男氏
   早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター 仲村 正彦氏
日時:11月27日(木)18:30〜20:30(90分)