高度差4000 モデル事業の報告

高度差4000

富山大学/地域再生塾「高度差4000」モデル事業報告

モデル事業「高度差4000」地域クラスター形成の担い手養成講座 兼高岡市中堅職員研修

■2限目 (講義50分 討議40分)
■日時 平成20年11月14日8時45分〜10時15分
■場所 高岡市役所803会議室
モデル事業「高度差4000」地域クラスター形成の担い手養成講座 兼高岡市中堅職員研修 2限目

地域再生塾「高度差4000」のモデル事業・地域クラスター形成の担い手養成講座 兼高岡市中堅職員研修2日目2限目が開講。高岡市若手中堅職員25名が参加。富山県の自然環境の循環や農林漁業維持のために必要な地域づくりを地理学的な観点からとらえた「高度差4000再生地域づくり概論」を学び,今後のサスティナブルな地域再生の方法を考えた。

1:講義 とやま高度差4000
再生地域づくり概論
「少子高齢化社会における高度差4000の行方 21世紀の地域づくりのあり方」
講師:富山大学人文学部 准教授 大西宏治氏

富山大学人文学部 准教授 大西宏治氏「高度差4000mの富山県は古くから河川が急流で平野が発達しない地形となり,上流の影響が下流にすぐ伝わる反面,下流での生産物を上流ヘ伝えるのに労力が必要となる過酷な自然環境を活用して生活してきた」と地理学の観点から講義。
「高岡市の位置する平野の生活が成り立つ背景として,流域圏が重要で上流域の状態が下流域に影響を及ぼすことから庄川・小矢部川流域の自治体と運命共同体であり,少子化や人口流出,農林従事者の減少による水田・森林の荒廃が下流域の保水力低下や水質変化などのダメージへつながる」と指摘。21世紀の地域づくりの考えとして,「流域の限界集落の再生へのグリーンツーリズムなど交流人口の促進,伝統的農村景観も含めた流域全体の景観を使っての地域振興を図ることが必要で,現自治体の線引きにとらわれず,流域でとらえた施策も重要になる」と高岡市の広域連携の必要性を解説。
高度差4000を地理学的な観点からとらえた21世紀の地域づくりのあり方を講義した。


2グループ討議・発表

研修受講生25名が6〜7名の4グループに別れて課題をグループ討議,発表する形式で行われ,「高岡市にとっての高度差4000」をテーマに高度差4000の持つ意味合いを討議した。
発表では高岡の広域連携の必要性,水をキーワードにした取組み,グリーンツーリーズムの流れや,少子高齢化問題など認識すべき視点や課題などがあげられた。

3限目 大学参画型地域再生論
コーディネーター:富山大学 地域づくり・文化支援部門 金岡省吾氏
講師:富山大学 研究振興部 社会貢献グループ 主幹 近藤達也
日時:11月14日(金)10:30〜12:00(90分)