地域再生塾「高度差4000」企業人コース24日目が開講。運動生理学の観点から高齢者が健康な生活を送るための運動支援や地域づくりの事例から,社会起業家やコミュニティビジネスをどのように育てていくのかを学び,これからの地域再生コミュニティビジネス起業や育成のヒントを学んだ。
「一生涯を自立して送るためには」
人が一生涯を自立して送るためには必要なものは,体力と生きがいが社会での役割であるとし,体力を高め健康を増進するための運動について解説。年齢毎の運動習慣と死亡率の関係や体力の低下等について研究内容を紹介し運動の効果について話した。また,健康である・体力があるということは,単に病気がないだけでなく,自分の意思や他者からの要望に応じて,自由で責任が持てる活動・行動ができることであると話し,高齢になってからも自立して日常生活が送れる健康を維持するために,
適度な運動量で運動習慣をつけて生活を送ることが重要であると話した。
「高齢者への運動支援事業」
高齢化社会を迎える現在,運動は高齢者にとっても効果なことから、高齢者に対して,自立して日常生活が送れる健康を維持するための運動支援を目的として事業化を行ない4年前に学生が起業した。その起業までの経緯から起業後の課題や現状などを紹介し,人材をどのように育てていくのかを話した。
「歩ける街づくりとガーデニング」
健康で豊かな生活を過ごすために,日常の身体活動である『歩く』ことが重要である。欧州の街並みのように,街に緑や花があり,人が楽しく歩くための街づくり,人がいる風景・人との交流ができる街づくりが今後ますます必要となってくると話した。また,花や緑を育てるガーデニングは習慣的に適度な運動をすることにもなり,高齢者にとっても地域の交流にもなるとガーデニングの健康への効果について説明した。
「田舎と都会を結ぶグリーンツーリズム」
都市生活者が田舎へ出向いて自然に触れ,心身のリラックス・体力と健康の獲得を求めるグリーンツーリズムについての可能性について話した。田舎での高齢化による限界集落の増加している現状だが,一方で老後の生活を農村部で過ごしたいという声も高く,田舎での生活で高齢者が再度,社会と繋がり,自己価値観を高める取組みは可能であるとし,都会と田舎を結ぶコミュニティビジネスへのヒントを話した。
健康をテーマにしたコミュニティビジネスについての各塾生から質疑がおこなわれた。コミュニティビジネスにおいて,運動支援のような人間的なもの,ボランティア的な事業に対して,しっかりした金銭的対価をもらい続けることが重要であり,世間の風をしっかり受け止め,需要を見極めることが大切で,必要とされているところには必ず仕事を創りだすことはできる」と北村氏は話し,塾生たちの今後のビジネスプラン実現へ向けてのステップへのヒントをつかんだ。
次回の地域再生塾「高度差4000」企業人コースは9月29日(水)