高度差4000 http://www.k4000.jp

事業報告

地域再生塾「高度差4000」魚津モデル行政人コース 8日目

富山大学
地域再生塾「高度差4000」魚津モデル
日時 平成22年7月22日(木)13時00分〜17時30分
場所 魚津市役所3階会議室

地域再生塾「高度差4000」の行政人コース8日目が開講。魚津市若手職員の塾生が,地域資源活用型の地域クラスター形成へ向け,地域資源の販売・情報発信について学び,地域再生と産業振興に向けた政策立案への礎を築いた。

8日目14限目
講義

講義
高度差4000地域再生クラスター形成論2
販路開拓論2
「IT企業と地域の活性化」

高度差4000地域再生クラスター形成論2

■「ITと地域活性化」
講師:株式会社ぐるなび プロモーションマネージャー 松井創氏

日本最大の外食産業のネットワークを築いているインターネットの飲食店情報サイト「ぐるなび」の概要やビジネスモデルについて紹介。参加店に対して担当営業,巡回スタッフ,電話コールセンターといった細かなフォローにより,飲食店と共に集客を考える参加型メディアとしてのビジネススタイルが,参加店の信頼とサイト利用者へのサービスの向上につなげていると紹介した。また,販売促進や集客支援といった基盤事業以外の「ぐるなび」の事業として情報問屋として生産者やメーカー、自治体と行なったイベントや事業事例を紹介。

地域資源あおぞら市場はじめ各地での生産者が消費者や飲食店と直接であえる場を提供したイベントや農業や生産者の顔で見せるレストランなど食材関連の取組事業や,食品・飲料メーカーから飲食店を通じた商品プロモーションや地域と連携した事業内容を説明。ネットでの課題や今後の地域ビジネスとの連携の必要や新しい情報発信の形について話した。

質疑:

地方での参加企業の状況や現況など様々な質疑がなされた。松井氏は「生産者と飲食店、ユーザーのニーズをマッチングさせることでビジネスチャンスが拡がる。インターネットは単なるツールでしかない。現場にある情報を集めることが重要」と話した。


■「地域活性化へ向けた取組みについて」
講師:楽天株式会社 楽天市場事業店舗開発部 綱川正利氏

国内最大のインターネットショッピングサイト「楽天市場」の概要について紹介し,楽天が取組む地域活性化へ向けた事業展開について説明した。地域活性化の取組みについて,アライアンスを組み相互連携を強化して相互にWIN-WINの関係を確立する運営方針を示し,インターネット通販セミナーの開催やインターネット物産展の開催他を地域で行ない,ネットショップの新規出展者や運営技術の向上,県産品の販路の拡大に力をいれている現況を紹介した。

ネット通販は地域格差が無く,ノウハウを修得し運営することで地方でも全国対等に商売できると話し,地方での事例として、楽天市場での島根県物産展の開催をあげ,県内各地での研修会の開催やビジネス環境の支援施策などを具体的に紹介し,県内の事業者を支援するイベントとして成功した経緯を解説した。また,楽天市場発ニッポンを元気にしようプロジェクトとして日本全国の名物特産品を紹介する「まち楽」事業や国内だけでなく海外へ向けた販売へも全面サポートしている事業も紹介した。

質疑:

地方でのセミナー開催や島根県の事例での県の取組み,自治体ができる環境支援についてや,地方エリアで成功店をつくる仕掛け方など様々な質問がされた。綱川氏は「限られた予算の中で,いかに早く多くの自走できる事業者を育成していくかがこれからの重要なポイントと考えている」と話し人材の育成の重要性を示した。