高度差4000 http://www.k4000.jp

事業報告

地域再生塾「高度差4000」魚津モデル行政人コース 4日目

富山大学
地域再生塾「高度差4000」魚津モデル
日時 平成22年3月5日(金)13時00分〜17時30分
場所 魚津市役所2階会議室

地域再生塾「高度差4000」の行政人コース・魚津モデルの4日目が開講。魚津市若手職員13名の塾生が,低炭素・循環型・生物多様性の社会構築へ向けた木材利用の理想循環系についてと,魚津市の多様な植物からとらえた自然環境の現状について学び,地域再生への可能性を検討した。

4日目7限目
講義

魚津の自然環境の現況〜植物編〜
講師:魚津埋没林博物館 石須秀知氏

地域再生塾「高度差4000」魚津モデル行政人コース 4日目7限目

魚津市の自然環境の現況を海岸部から山岳部までの地形と植生から概観。魚津市の浜が少ない海岸部に生息する海浜植物の紹介から,河口から上流域までの河川沿いの植生,平野部から丘陵地帯,山岳地帯までの植生について植物写真を交えて解説した。また,魚津市の河川は急流なため本来中〜上流付近の植物が河口付近でも見られることや,高山域と低標高域が近接しているため上流河川沿いにニッコウキスゲなど高地の植物が流れ落ち高山以下の標高でも成育していることなど,魚津を流れる急流河川の植生面での特色を紹介した。

このほか,片貝川上流の洞杉や池尻の池のミズバショウ群生地など貴重な群落の紹介や,本来なら樹林帯である場所に地形と季節風の影響で草原のお花畑が成立している標高1800mの僧ケ岳の仏ケ平など魚津の地形・気候による植生の例などを説明した。現在魚津市内で記録されている植物が約1600種,潜在的には2000種前後が分布し,レッドデータブックに記載されている貴重な種も80種確認されていると,魚津市の植物の多様性を紹介。今後,植物を含めた魚津の自然の将来を見据え,環境と人間のありかたについて考えていかなければいけないと話した。

8限目討議

講義で提供された話題に関してや日頃から感じてた植物に関しての質疑がなされ,理解を深めた。魚津市の特色ある植生や帰化植物に関してや,魚津の財産である埋没林や洞杉についてなどの話題が取りあげられ,今後の自然環境について植物の分野から考える機会をもった。


次回の魚津モデル講義は3月18日(木)
「高度差4000コミュニティビジネス概論2」「魚津市の自然環境の現況2」