高度差4000 http://www.k4000.jp

事業報告

地域再生塾「高度差4000」魚津モデル行政人コース 2日目

富山大学
地域再生塾「高度差4000」魚津モデル
日時 平成22年2月4日(木)13時00分〜17時30分
場所 魚津市役所2階第二会議室

地域再生塾「高度差4000」の行政人コース・魚津モデルの2日目が開講。魚津市若手職員13名の塾生が,富山が育む自然「高度差4000」を守り×育み×活用することでの地域活性化,「低炭素・循環型・生物多様性の社会」構築へ向けての地域づくり実現へ向けて,富山県および魚津市の地理学的な見地からと,世界の潮流や日本の対応,国内の事例などから学び,今後の地域づくりの可能性や政策ヒントを検討した。。

2日目3限目(講義60分 討議60分)
1:講義 

高度差4000再生地域づくり概論2
高度差4000の都市における低炭素・循環型社会とビジネスチャンス
講師:富山大学地域連携推進機構 教授 金岡省吾氏

2日目5限目(講義60分 討議60分)

 なぜ,低炭素・循環型社会なのかを世界や日本の施策動向や企業動向から講義。世界同時不況下での各国政府協調の経済対策としてのグリーン・ニューディールに代表される環境対策を通じて景気回復・雇用創出を図り,地球温暖化などの環境問題の解決を同時に進める流れにあり,日本でも2008年9月の経済産業省新経済成長戦略の改訂や2009年1月の環境省緑と経済と社会の変革などの政策発表や日本経済団体連合会が日本版ニューディールの推進を求め,「低炭素・循環型社会の実現」が世界の潮流であることを紹介。地球レベルの気候変動問題への関心が高まり,脱化石エネルギーなどの低炭素化への対応を重視してきており,これまではリサイクル産業が中心だった環境産業も,低炭素・循環型社会へ向けた社会制度やインフラを更新する環境・エネルギー産業へと産業概念の視野が拡大していく潮流にあると講じた。環境省の「緑と経済と社会の変革」の5つの変革の概要や施行されている様々な政策の事例や全国のプロジェクト単位の事例を紹介し, 低炭素・循環型社会の仕組みづくりとそれに対応した社会制度やインフラ等を見据え,それにより創出される需要を捕らえることが必要であり ,,市場創出には技術開発だけでなく,実証プロジェクトなどで社会での先駆的利用や普及策を講じ,システム構築する政策展開が必要であることの重要性を話した。  また,北陸の企業に対するアンケート調査結果として,低炭素・循環型社会構築への企業行動や事業実施状況の現状を示すとともに,企業の行動意識の類型図から,低炭素・循環型社会構築へ向けた戦略に,先端技術開発と既往技術応用に地域づくりを加えた2つの政策ベクトルを提示し,「魚津市では何をしていけばいいのか考えてみよう」と話題提供した。

2:討議

講義で提供された話題に関しての質疑や感想,意見交換がなされ,塾生相互が理解を深めた。低炭素・循環型社会構へ向けた取り組みについての意見交換では,グリーン購入や, 農林水産業,工業での方策など魚津市の現況と照らした活発な討議がなされ,今後の行政での政策のアイディアやヒントをつかむ機会を得た。


次回の魚津モデル講義は2月25日(木)高度差4000地域再生システム概論