地域再生塾「高度差4000」の行政人コース・魚津モデルの開校式が行われ,魚津市の『地域資源を生かしたまちづくりプロジェクトチーム』に属す職員15名の塾生をはじめ市民や職員約80人が受講した。15名の塾生は,低炭素・循環型・生物多様性の社会構築へ向け,富山が育む自然を守り×育み×活用することでの地域活性化を実現させる人材を育成する講義やディスカッションをこれから約9か月に渡り受講する。
魚津市長 澤崎義敬氏が「地域資源を使った活性化を考え,地域社会に貢献できる人材になって欲しい。」と挨拶。富山大学学長 西頭徳三氏が「大学の知で魚津市の活性化のために一緒に学び貢献したい。」と挨拶した。
地域再生塾「高度差4000」の背景やコンセプトを説明し,高度差4000を守り×育み×活用することで低炭素・循環型社会システムの再構築に資する内発型地域づくりによる地域活性化をめざす本塾の考え方を示し,魚津モデル開講にあたっての目標として,「低炭素社会・循環型社会・生物多様性社会を自らの言葉で語れるようになる理解力をつける」「プロジェクトを考える想像力をつける」「産官学金メディアを動かし実践する地域マネージメント力をつける」の3点を掲げ,今後のカリキュラム内容やスケジュールなどを発表し,「魚津なりの高度差4000を理解し,行政は 何ができるのかを一緒にがんばって考えていきましょう」と 塾生らにエールをおくった。
本塾の塾生となる魚津市職員の『魚津市地域資源を生かしたまちづくりプロジェクトチーム(通称NEXTうおづ)』が取り組んでいる政策企画の中で3つのグループによるプレゼンテーションが行われた。魚津市の自然環境と地域資源をテーマにした『“もの”“ひと”“まち”づくりの連鎖』『片貝川上流域の保全について』『魚津の水の循環を守り活かすために』と題した3チームの政策の企画概要・構想を発表した。
「グローバル化の中でのローカルの役割は何か?何が自分たちが自信を持てる生き方なのかを,方向性や観光・産業など様々な面から市民の皆さんと考えることが重要で,魚津ブランド化・maid in魚津に注目し,交流人口の増加が地域に元気をもたらす。」と話し,「魚津の特徴を皆で考え,魚津の良さを知ってもらえることで市民の自信と誇りにつながる。魚津市の素晴らしさを市民に知ってもらい,魚津の歴史や自然を市民が共有していくことが重要である。」
西頭学長「魚津の三太郎博士のひとり盛永俊太郎博士は日本で初めてエコロジーを唱えた方で,魚津で高度差4000を考える意義は大きい。魚津は素晴らしい自然はじめ大正デモクラシーのきっかけとなった米騒動の発祥や蜃気楼の出現などで全国的知名度が高いので,これらを活用すれば交流人口の増加につながる。魚津には全国へ打ちだせるオンリーワンがある。」
澤崎市長「外からの指摘は見つめ直すきっかけとなる。自分の住む地域は自分たちでやっていくことが原則で,
自然をはじめとする魚津の資源を生かし地域をどう活性化させるのかは,自分の住む地域を研究して課題を出し、その課題の中で魚津流のやり方を考えていきたい。」
最後に富山大学から塾生に「魚津の特長である水循環を頭に置き,魚津なりの低炭素社会,循環型社会,生物多様性型とは何か?行政は何ができるのかを,みんなで考えていきましょう」とメッセージをおくり,これから9か月に渡り開講される高度差4000地域再生塾魚津モデルの初回講義が終了した。
次回の魚津モデル講義は2月4日(木)高度差4000再生地域づくり概論1.2