魚津三太郎塾中級コースの9日目は,第3回目の全体演習として個別案件の精査がおこなわれた。今回は発表と討議を通じ,各塾生が取り組む事業計画の各項目の書き出しを図り各章の精査をおこなった。
冒頭に進め方について前田氏から説明があり,演習でのポイントや今後の流れなどの相互確認がおこなわれた。個別案件の精査にはいる前に,河合氏から魚津三太郎塾と同じく水環境をテーマに地域循環型の取り組みをしている東広島市西条の「山と水の環境機構」の事例について紹介された。同機構は日本酒の産地として知られている東広島の文化や産業を育んできた「名水」を次の世代へ手渡すことを使命とし,森林や小川,池,田畑など,山や水を取り巻く環境の保全・育成に寄与していくことを目的に西条酒造組合の清酒売上げの一部を拠出した基金で運営されていると紹介。年間5回程度の山と水をテーマにしたグランドワークを開催し,様々な団体が参加した地域循環型の里地里山保全活動や地域資源と経済を循環させる取り組みについて説明し,魚津三太郎塾での取り組みでの共通点や相違点,参考となる点など全員で討議された。
演習では各塾生の発表15分討議15分の持ち時間で,取り組む事業計画作成における各章での項目や内容について精査をおこなった。「背景,社会状況,社会の動向について」「自社の概要について」「現状と課題について」「具体的事例」「事業内容,計画の概要」「将来像」といった各章で書き出しをおこなった項目を発表を受けて全員で討議をおこない,視点の抜けや伝わりにくい表現などを精査し,具体化へ向けた相互アドバイスがおこなわれた。次回までに各章のボリュームアップを図り,更なる事例収集をすることなどの宿題が課され第3回目の演習は終了した。