修了式

2014年08月06日
魚津三太郎塾第3期14日目
開催日時:平成26年8月6日(水)14:00〜17:00
場所:魚津市役所 大会議室
魚津三太郎塾第3期14日目_修了式

魚津三太郎塾第3期修了式は,澤﨑魚津市長,遠藤富山大学学長,魚津市関係者,富山大学関係者,協力金融機関(富山銀行,富山第一銀行,にいかわ信用金庫,北陸銀行,北國銀行)と後援機関(荒井学園,魚津商工会議所,中部経済産業局北陸支局,富山県新世紀産業機構,富山県中小企業団体,新川インフォメーションセンター,北陸職業能力開発大学校)の関係者,魚津三太郎塾アドバイザーなど約60名が参加し,塾生10人による最終プレゼンテーションとポスターセッション,修了証の授与式と座談会がおこなわれ約8ヶ月に渡り開催された魚津三太郎第3期の全カリキュラムが終了した。


主催者挨拶

開会にあたり主催者を代表して,魚津三太郎塾塾長の澤﨑義敬魚津市長が,「産学官金が連携して次の世代の若い人が見える街にしたいと開塾した魚津三太郎塾3期目の修了式が無事に迎えられた」とあいさつ。遠藤俊郎富山大学学長が,塾生たちを慰労し,「本塾は素晴らしいプロジェクトであり,大学としても貴重な経験ができた。今後の活躍に期待します」と感謝とお礼と期待の言葉を述べた。


経過報告

魚津三太郎塾の軌跡
〜第3期事業の取り組み〜
魚津市企画政策課 前田久則
(富山大学地域連携推進機構 民間等共同研究員)

魚津三太郎塾開塾のきっかけから準備・開講までの経緯を紹介し,地域・企業の課題・問題を魚津の地域資源である水循環を守り・育み・活用することで経済と環境を両立した課題解決を,民間企業・行政・大学・金融機関が連携して取り組み,未来の魚津を支える産業人を育成するという塾の目的を説明。第1期事業後の検証から開催期間の延長や支援機関会議の設置といった改善をし第2期事業を実施,さらに検証し,演習・自主ゼミを充実させた第3期がスタートしたこと,中級コースも開講したことを紹介した。続いて平成25年11月の開講式から8月までの第3期の講義の概要や演習・自主ゼミ概要が紹介説明された。


塾生最終プレゼンテーション

魚津三太郎塾第3期14日目_修了式

一言アピール

塾生が作り上げた事業プロジェクトについて1人3分間の時間内で事業内容の要点,概要などを発表,ポスターセッションへ続く一言アピールをおこなった。

ポスターセッション

各塾生が自社の強みを活かした「魚津の水循環を活用した地域の活性化」をテーマにしたプロジェクトをまとめたポスターを前に10名の塾生が来場者の方々に向けてのプレゼンテーションをおこない約8ヶ月間学んだ集大成を発表した。塾生はポスターを前に各自の事業計画を説明し,聴取者からの質問や疑問に個別に答え,事業プランに対しての反応や手応えを感じていた。

■魚津水族館 不破光大氏
 「水族館さぽーたーになろう!」

■魚津漁業協同組合 濱多一徳氏
 「海からの恩恵に感謝しこの海を次世代に伝える」

■魚津市農業協同組合 高縁大氏
 「水循環保全型農業と認証制度」

■新川森林組合 原敬志氏
 「山林所有者のマッチング事業」

■有限会社フラワーセンター舘 舘哲也氏
 「魚津で育った「TACHIブランド雪割草」の認知度向上と販売拡大」

■有限会社大野商店 大野慎太郎氏
 「水循環de魚津を世界へ!!」

■はせがわ珠算教室 長谷川妙子氏
 「ここの元気は魚津の元気 お母さんの「あったらいいね!」で新しいそろばん教室」

■川原・吉島保育園 坂本真也氏
 「地域に開かれた寺子屋ほいくえん」

■アシステム税理士法人 深川誠一郎氏
 「うおづ会社バトンタッチ支援センター」

■有限会社コンポスト 島澤達也氏
 「道の駅誘致を提唱する高低差4,000m Story」


修了証授与

魚津三太郎塾第3期14日目_修了式

塾長の澤﨑市長から第3期塾生10名ひとりひとりに修了証が授与された。


座談会テーマ

「明日の魚津を形成する未来の力」 〜企業の本業と地域貢献(共通価値の創出)〜
魚津三太郎塾第3期14日目_修了式

パネリスト

藤田香氏(日経BP環境経営フォーラム プロデューサー)
 澤﨑義敬氏(魚津三太郎塾塾長・魚津市長)
 遠藤俊郎氏(富山大学長)
 魚津三太郎塾第3期塾生10名

プレゼンター

金岡省吾氏(富山大学地域連携推進機構教授)

座談会では「明日の魚津を形成する未来の力」をテーマに進められた。塾生を代表して5名が魚津三太郎塾に参加した感想と今後の抱負を述べ,澤﨑市長が市の立場から見た三太郎塾についての講評と展望を語った。また,藤田香氏からは環境配慮企業など各地の事例紹介など話題提供を受け,塾生5人が感想をを述べた。遠藤学長から大学の立場での魚津三太郎塾の講評が話され,来場している協力後援機関の方から感想コメントを受けた。


魚津三太郎塾に参加して

■舘氏
 「魚津の素晴らしさを再確認した。自信と誇りを持って商売ができるようになった」

■原氏
 「参加して本当に良かった。魚津への愛着が湧いた」

■坂本氏
 「魚津の知らないとコトを知ったことでより魚津が好きになった」

■長谷川氏
 「不安があったが、魚津の良さを多く知り、たくさんの人脈も拡げられた」

■深川氏
 「様々な貴重な体験ができた。自分に何ができるのか考えることができた」

塾第3期の講評① 澤﨑市長

「大学や協力関係機関の方々のアドバイスのおかげで異業種が集まり,各企業が自社の将来を考えていく本塾の取り組みは意義があった。地域のことを知り,将来どうなるかを考え,夢を持って取り組んでいるのは素晴らしい。次世代を担う若い人たちの顔が見えるようになったのが嬉しい。魚津の自然・資源を基本にした活性化は有意義であった。皆さんの今後の活躍に期待している」

話題提供 藤田氏

最初に「築いていったネットワークを大切にしていってください」とアドバイス。本年,生物多様性ツアーで魚津を訪れた様子を紹介し,洞杉〜片貝川,円筒分水槽,埋没林と案内した反応を話し,約3時間で多様な環境を有する魚津の自然は素晴らしく特別でもあると述べた。環境とビジネスの観点から企業事例を紹介。星野リゾートの地域再生のコンセプトについて,三菱地所の「空と土プロジェクト」や岡山県西粟倉の「森の学校」,滋賀銀行の取り組み,銀座ミツバチプロジェクトなどの事例を説明した。「魚津の特徴を生かし,地域ならではサービスを強化する。地域の文化・エッセンスが価値を持っている」と話し,表現方法などにひと工夫加えることで大きな価値へと変わる可能性があると話題提供した。

話題提供を受けての感想など

■不破氏
 「言葉の力は大切と感じた。「知ること」の枠から出て,ストーリー性を訴えなければいけない」

■濱多氏
 「口に出して言ってみることが大切。横の繋がりを生かして異業種での取り組みが必要となってくる」

■高縁氏
 「地元で頑張っている団体があったから実現できたと思う。地元に根ざした団体は大切」

■大野氏
 「シビックプライドを持ち魚津へ帰ってこれるよう企業の価値を高めていきたい」

■島澤氏
 「塾生同士や行政などとの連携は大切。実現性を高めるためにはこれからが本番。目的意識を持ち取り組んでいきたい」

塾第3期の講評② 遠藤学長

「プロフェッショナルは社会に貢献しなければいけない。そのために常にブラッシュアップすることが重要。企業内で仲間をつくって後輩を育てること,限られた財産を効率よく利用することも大切。横の連携をつないで,足を引っ張るのでは無く共に発展させて,魚津の新しい歴史をつくっていってほしい。魚津三太郎塾は3期までで約30人の修了者が生まれ活躍している。これから更にいろいろ新しいものが生まれてくることを期待する」

閉会挨拶

〜魚津三太郎塾・第3期の総括〜
富山大学理事・副学長 丹羽 昇
魚津三太郎塾第3期14日目_修了式

「世の中の変化の中にこそビジネスチャンスはある。10年20年先を考えて地域課題の中から本業で何ができるのかにビジネスチャンスがある。魚津が抱える様々な課題の解決の中から地域の活性化へつながるよう大学も協力して考えていきましょう」と総括して締めくくり第3期のすべてのプログラムが終了した。