たかおか共創ビジネス研究所  概要 目標と計画

高岡市富山大学

13・14限(200分)高岡市の地域課題と活性化ベクトル②

2014年05月21日
たかおか共創ビジネス研究所
7日目第13・14限講義&討議
地域課題解決型事業立案演習
日時:平成26年5月21日(水)15:30〜18:30
会場:富山大学高岡キャンパスC棟473演習室

たかおか共創ビジネス研究所の7日目は,前回に続き行政担当者から高岡市の地域課題と現状について,観光をテーマにヒアリングし現状把握と地域課題の共通認識を図り,討議と意見交換を行い,高岡の地域課題解決と活性化ベクトルを探った。

7日目第13・14限講義&討議 地域課題解決型事業立案演習

第13・14限

講義&討議

高岡市の地域課題と活性化ベクトル②
地域活性化とは何だろう?
『高岡の観光について』
講師:高岡市観光交流課 表野勝之氏

高岡の観光をテーマに現況と将来像についての講義が行われ,観光を取り巻く環境や高岡市における取り組み,北陸新幹線開業に向けての展開や将来課題について説明された。観光を取り巻く環境については,高岡市の人口の推移から人口減の方策として観光による交流人口の拡大が必要とされていると説明し,資料データーの数字を提示しながら国内宿泊旅行の動向や年代別の宿泊者数の推移を説明し,特にシニア層の旅行回数が減った要因を経済的・時間的要因から解説。また,富山県の延べ宿泊数が全国38位(平成24年値)で、その多くが県東部での宿泊であることを説明。高岡市の観光客入込数の近年10年間の推移を示して状況を説明し,現状での高岡市の観光の強みと機会,弱みと脅威をあげ,「高岡の特徴を活かした観光地域づくりと広域観光拠点をめざす」基本方針と観光テーマである「豊かな自然とものづくりを育んできた歴史と文化を活かした観光振興」について紹介。北陸新幹線開業が人,モノ,情報の交流が活発となるビジネス・観光ともに大きなチャンスとなると話した。

高岡市における観光事業の取り組みについても説明し,観光業(旅行消費)のすそ野は広く様々な業種が関係すること,観光自体も様々な目的や理由により拡がっているとし,高岡市でも旅行スタイルの変化を受けた対応に取り組んでいると説明。北陸道と新幹線の東西軸と能越道・東海北陸道の南北軸が交差する高岡の地の利を活かした取り組みや地域資源の磨き上げ,移動利便性の向上,食のブランド化,PRキャラクターや映画制作による取り組みなどを紹介した。更に,北陸新幹線開業に向けたPR活動・誘客事業についてや2次交通や環境整備についての取り組みも説明し,開業後の対策や今後の課題などを提起した。


討議

テーマ 新幹線開業とビジネス展開の可能性
論点1:自社の経営資源を活かしたビジネスチャンスとは
    企業が抱えている地域課題とは
    機能として必要なものは?
論点2:産学官金連携でビジネスチャンスをどのように開花?
    変化,課題,チャンス

本日の講義内容や資料データを受けての質疑とディスカッションがおこなわれた。観光ターゲットや首都圏イベントなどでの高岡への反応,他地域との差別化対策や新駅施設についての質疑がおこなわれたり,着地型観光や外国人観光客の受け入れ対応についてなど観光視点での地域活性につて討議された。高岡のモノづくりの資源を活かしたまちづくりの方向や旅行者が競合する地域から高岡を選択する決め手,観光と自社のビジネスチャンスについて意見交換を行った。話題提供として河合氏から地域資源と地域課題をソーシャルビジネスとして成立させた和歌山県の秋津野ガルテンの事例,金岡教授から地域の伝統産業を企業と地域が一体となり経営をしているハンガリーのヘレンド社の事例が紹介され,高岡の地域課題解決と地域活性化へのヒントを考えた。