たかおか共創ビジネス研究所 第2期 事業リポート

たかおか共創ビジネス研究所

2015年5月25日
6日目第11・12限
地域課題解決型事業立案演習
高岡市の地域課題とビジネスチャンス
日時:平成27年5月25日(月)15:00〜18:00
会場:高岡市役所7階702会議室

たかおか共創ビジネス研究所の6日目が開講。前回に続き高岡市の行政担当者から現状と課題について情報提供を受け,研究所員間で意見交換を行った。都市計画と産業政策の視点から,高岡市の現状の動きや課題・産業支援体制などについて説明を受け,現状の理解と課題や情報の共有化を図り,地域課題解決からビジネスチャンスを探りだした。

2015年05月11日 9・10限

6日目第11・12限

地域課題解決型事業立案演習

講義 高岡市の地域課題とビジネスチャンス③ 都市計画の視点から
講師:高岡市都市創造部都市計画課 主幹 山森久史氏

都市計画の視点から高岡市の現状と将来像,地域課題について情報を提供。都市づくりに関する計画について,高岡市総合計画第2次基本計画で示された今後の都市づくりの考え方である「既存社会資本ストックの利活用」「都市機能の集約配置と交通ネットワークの確保」「北陸新幹線開業効果の活用」についてや市の計画・取り組みを説明。中心市街地・周辺市街地の構成イメージや交通ネットワークについて,人口減少・少子高齢化社会への対応の基本方針や都市計画道路,市街地再開発事業の大筋を紹介し,具体的に高岡駅周辺整備の経過ついて説明。高岡駅周辺整備計画による中央地域の都市整備ビジョンを示し,新高岡駅と高岡駅周辺での整備方針や視点を説明し,骨格となる交通網整備についての方針と新幹線開業までに取り組んだ周辺整備の経過と状況を紹介した。また,これから整備開発が進められる高岡駅前東地区整備基本構想の概要を説明。中心市街地の人口や人口密度,商業購買動向や事業所数や小売商店数の推移,商業施設や宿泊施設などの他市との現状比較,駅前東地区の建築物・土地の現況など高岡市の現状を紹介説明。

整備基本構想での高岡駅前東地区の役割は「人・モノ・情報の拠点地区」「駅利用者へのサービス提供地区」「歩行者の回遊ネットワーク起点地区」とし,市民・来訪者・居住者等様々な人が「出会い・学び・活動できる場,安心で快適に生活できる場の創出」を地区の将来ビジョンに,「利便性の高いまちづくり」「街区の再編と魅力的なまちなか環境の創出」「高岡の顔にふさわしい景観形成と賑わいが創出されるまちづくり」の3つを基本方針に整備していくと,整備構想のイメージや都市機能配置の考え方,土地利用の方針や構想実現へ向けての整備課題を説明した。

都市づくりに係る国の動きとして立地適正化計画の概要や「コンパクトなまちづくりの推進」の明確化について等を説明,今後の高岡市での対応についても触れた。結びに都市計画の視点での今後課題として,「人口減少・少子高齢化進展に対応した持続可能な都市づくり」と「富山県西部地域の中心的な役割を担う高岡駅前周辺の整備」の2点を上げ,解決すべき課題やポイントを示した。

講義 高岡市の地域課題とビジネスチャンス④ 産業政策の視点
講師:高岡市産業振興部産業企画課 主任 前田剛氏 増川一之氏

産業政策の視点から高岡市の現状と課題について説明を受け研究員間で情報を共有した。高岡市の概要を再確認し,産業を取り巻く交通網について説明。北陸新幹線開業による交通環境の変化や新高岡駅を含む中心部の幹線道路などの整備状況や環日本海の交流拠点である富山県の航空路網と船舶航路網についての現況を解説した。

さらに,生活・医療・社会資本・労働・教育の面での富山県の優れたポイントを示し、住みよさトップクラスの地域であることを再確認した。工芸都市高岡は歴史に培われたものづくりのまちであると説明し,高岡銅器や高岡漆器,菅笠などの工芸技術や高岡の企業が持つ豊富な取り扱い素材を幅のある加工技術などの産業技術を紹介し,高岡市は町工場がクラスター集積した「ものづくりコンパクトシティー」であることを説明した。

高岡市のものづくり支援機関や施設には,デザイン開発・技術開発・産学官・人材育成・見本市開催を支援するものがあるとし具体的な施設を紹介。さらに,高岡市新産業創造プラットフォームによる支援体制についての詳細を説明。企業ニーズに応じ一貫して支援する総合的な支援体制や新産業創造プラットフォーム支援メニュー,海外展開支援の事例,同プラットフォームの活動の基本内容や概要について解説した。

続いて,高岡市新分野開拓チャレンジ事業補助金について説明がなされ、新技術・新製品開発支援や販路支援・海外販路開拓支援へのこれまでの具体的な補助事例を紹介した。また,高岡市創業者支援ネットワーク会議による創業支援体制について,概要をまとめた体制図から説明し,高岡市の現在の産業政策についての現況についての情報を共有化した。

座談会&ディスカッション

・講義の感想 印象に残ったことは?キーワードは?参考になったことは?
・講師への質問
Point
・高岡市はどう変化する? ・地域課題は何?
・自社の経営資源を活かしたビジネスチャンスとは?

各講義終了毎に研究員からの講義内容への質疑応答がおこなわれた。高岡市の都市計画や高岡駅前再開発についての意見交換やコンパクトシティの考え方,高岡市の産業支援体制や国県の支援について,これからの支援・補助金についてなど地方創生とも関係した様々な意見が交わされ,各情報の共有化を図り,各研究員の事業構想への方向性やビジネス支援の可能性を探った。