たかおか共創ビジネス研究所 第2期 事業リポート

2日目第3・4限講義&討議

2015年03月18日
基礎講義 地域再生論
日時:平成27年3月18日(水)15:00〜18:00
会場:富山大学高岡キャンパスC棟437演習室

地域再生論として,地域づくりの実践へ向け地域・企業・住民は何を考えるべきかを各地の事例から探り,地域課題解決をビジネスで取組み,高岡の地域活性化プロジェクト創出へ向けての基礎講義がおこなわれた。

2日目第3・4限講義&討議 基礎講義

第3限

オリエンテーション

説明:たかおか共創ビジネス研究所事務局 高岡市都市経営課主幹 日名田尚明氏

本格講義へ入る前のオリエンテーションとして、前回開講式でも説明した「たかおか共創ビジネス研究所」の概要や考え方について再度、共有化をおこなった。地域活性や地域課題をビジネスとしてとらえた全国の事例として、津屋崎ブランチ、筑邦銀行、へーベルハウス母力、積水ハウス埼玉県子育て共助のまち普及モデル事業を紹介。

国土交通省が、新たな『公』の第二弾ロケットとして、ソーシャルビジネスや地域ビジネスの担い手を育成するプラットフォーム整備している動きや、多様な主体による事業型の地域づくり活動(地域ビジネス)等を生み育てる仕組みの構築を支援する地域づくり活動支援体制整備事業について説明。たかおか共創ビジネス研究所開設の背景となる、地域を取り巻く環境変化や地域政策の変化からの新たな地域づくりへのアプローチの変化について改めて説明し考え方の共有を図った。

また、今後のカリキュラムについて説明。ステップ1から4までの4段階のカリキュラムのテーマや目的を第1期の講義内容を交え、修了式までのカリキュラムの流れを示した。修了式までに各研究生が高岡の地域課題や、自社と地域とのかかわり方、地域資源を活かしたコミュニティビジネスプランを自らの言葉で語れるようになることが目標と話し、10月までの約7ヶ月間、本研究所で高岡の地域課題を考え、地域課題解決の全国の事例を検証してヒントを掴み、何が出来るのかを皆で考えて、一人ひとりが高岡の地域課題と企業の営利活動の共通項を探し出し、本業を活かして出来るプロジェクト育成が目的であると説明。何をすれば自分の企業が生き残れるかを、地域を知り、自社の強み・自身の特技を活かすことを常に意識して講義やディスカッションに臨んで欲しいと話し、10月の修了式までの日程を示した。

基礎講義

 
地域再生論
地域を取り巻く環境変化〜新たな地域づくり〜
講師:富山大学地域連携推進機構 教授
   大学院芸術文化学研究科 専任教員
        芸術文化学部 兼担教員 金岡省吾氏

基礎講座として地域を取り巻く様々な環境が変化する中での新たな地域づくりについて学び、様々な事例に触れながら、根幹的なモノが何かということを考えた。

金岡教授の自己紹介も兼ね、研究分野についてや民間シンクタンク時代での経験した事例を話題に、研究員とコミュニケーションを取りながら講義を進めた。ある事案を扱う中で『何が何故必要なのかを考えるキッカケができたのが自身の財産となった」と話し「それさえ判るとマーケティングも難しくなくなる」と考え方のヒントを示し、講義では根幹的な所の話ができるが、そこから先は皆さん自分で考えて欲しいと話し、この場では持っている情報を互いに出し合って皆で考えていく場であると研究所のスタンスを示した。

新たなる地域づくりは、地域課題解決と産学官金の連携による地域経済の活性であるとし、地方創生は人を生み、雇用を生みだす、仕事を生み出す、地域経済を活性化することであると話し、経済が動く状態にすることが大切であるとした。地域活性化で民間主導で動き出している事例をあげ、地域活性が自治体中心から民間が中心となり自分たちで考えて動いていると説明。地域を取り巻く環境の変化として、人口減少、少子高齢化、限界集落といった地域課題解決が第2期のテーマとなるとし、社会価値と経済価値を両立した建設業のコミュニティビジネス事例として高岡の建設会社がおこなった事業について紹介。団地やマンションなどハードだけでなく地域づくり運営を丸ごと発注する案件がでてきているとし、UR都市機構や積水ハウス、ヘーベルハウスなどの事例や県内で取り組む事例などを紹介し、ハードだけでなくソフトも付けて売る、単にモノを売るだけでなく地域課題を解決する取り組みがビジネスとしておこなわれている状況について情報提供された。

第4限

討議

自己紹介

各研究員のプロフィールを紹介しながら、取り組んでいることやこれから取り組みたいこと、講義の感想や要望などを発表し、各自の企業や個人の強み特技、考えている方向性や課題などの情報を全員で共有し、意見の交換を図った。