魚津市 富山大学

魚津三太郎塾  事業レポート

魚津水循環コミュニティビジネス起業化概論

2015年03月19日
3日目 第7限
魚津水循環 コミュニティビジネス起業化概論
開催日時:平成27年3月19日(木)14:00〜17:00
場所:魚津市役所第2会議室

第4期の3日目が開講。本塾の概要や目標、カリキュラムイメージについての再確認と「環境と経済の両立による地域づくりと企業行動」についてをケーススタディから学び、塾生各人が今後取り組む個別プロジェクト作成へ向けての第1歩が本格的に始動した。

魚津水循環コミュニティビジネス起業化概論

3日目第7限

オリエンテーション

魚津三太郎塾について
説明:魚津市企画政策課地域資源推進班 前田久則氏

導入講座、開講式で説明した魚津三太郎塾の内容の確認と補足説明をおこなった。主テーマである「魚津の水循環」について、講義・演習から発表までのカリキュラムの流れを再度確認。塾の考え方と姿勢として「何をすれば自分の企業が生き残れるか』『自社の強み、自社の特技を活かすこと」「自社のある地域を知ること』『将来の魚津地域をイメージして自社が目指すレベルを設定すること」を常に意識して「謙虚さ(素直さ)」と「志(プライド)」をバランス良く持って講義やディスカッションに臨むよう話した。

最終のアウトプットとなるポスター作成についての説明と演習シートの活用について、受講の心構えについても説明。ディスカッションのルールとして、「時間の厳守」「質問前に社名・名前を述べる」「最初に要点を話し、簡潔に質問すること」「他者意見の批判はしないで発言は肯定的に前向きにとらえる」「他者意見への追加、発展は歓迎である」ことや講師だけでなく塾生やオブザーバーとも積極的にディスカッションをして欲しいと話した。

3日目第7限講義&討議

 

地域再生システム概論

環境と経済の両立〜地域づくりと企業行動〜
講師:富山大学地域連携推進機構 教授
    大学院芸術文化学研究科 専任教員
         芸術文化学部 兼担教員   金岡省吾氏

金岡教授の自己紹介も兼ね、自身が取り組んだ案件事例に塾生との質疑を交えながら地域づくりとは何かを考え、地域活性化や地域プロジェクトへつながるヒントや本塾で今後学んでいくビジネス手法による地域課題解決への考え方を示した。

環境と経済の関係について「保護」と「保全」の違いを示し、環境を守り育て活用する『保全』の考えを説明。国土の国民的管理の必要性や社会・経済情勢の変化からの考え方の変化、環境への人々の考え方や捉え方と行動についての現実、地域課題解決への新たな地域経営のありかたについて説明。「環境と経済が両立するために必要なことは何かをこれから考えていきましょう」と話した。

ケーススタディとして豊岡市のコウノトリ保護と経済活性化の事例を説明。コウノトリが育む米が環境保全と経済活動を結びつけ地域活性化につながっていることや、経済効果で環境への取り組みを持続可能にし自立させる豊岡市の環境経済戦略について紹介した。環境保全にはコストが必要となるが、知を集積し地域づくりの仕組みを確立することが大切と話した。ここまでの講義を受けて塾生からは、販売方式のあり方やメリットデメリットについてや地域の課題について、豊岡市を魚津市に置き換えたらどうかなどの質疑があがり議論された。

(休憩)

次のケーススタディとしてモノづくりと地域づくりの仕組みを形成したバイオマス炭化装置利用によるカーボンオフセットメロンの事例を紹介。企業のコアな技術を活用したビジネスについて学び、既存技術の応用による地域づくりの取り組みとは何かを考えた。自社技術を環境保全へ活用し、地域活性化を考えることでビジネスチャンスを模索する企業が増え、MBAの世界も変化していると話した。さらにこれまでの塾講義でも取り上げたり修了生が取り組んでいる県内の事例として「100年住宅」「でんき宇奈月プロジェクト」「土遊野農園」「YKK」「五州薬品」「水文」「魚津印刷」「石﨑蒲鉾」の取り組みについて紹介した。

討議では塾生の質疑として、環境と経済の両立について、環境の考え方、水循環についてや魚津の水循環で商売につながるか、地域の環境への捉え方への考えなど議論された。