魚津市 富山大学

魚津三太郎塾  事業レポート

 

コミュニティビジネス育成起業化論②

平成27年 7月23日
10日目第14限 
コミュニティビジネス育成起業化論② 私にもできる地域活性化を考えてみよう
講   師:株式会社ワールドリー・デザイン 
代表取締役 明石あおい氏

魚津三太郎塾第4期の10日目が開講。コミュニティビジネス育成起業化論として,NPO法人地域交流センター理事で2010年富山にUターンし,地域づくりコーディネーターとして様々な事業に携わる明石あおい氏からまちづくりや地域活性化についての考えを学んだ

コミュニティビジネス育成起業化論②

今回の講義は塾生や参加したOB塾生,協力機関関係者が2つのグループに分かれ,紙や筆記用具が準備されたテーブルを囲むワークショップ形式で進められた。冒頭,A4用紙を使った各自の自己紹介の手法を紹介。9マスのセンターに自分の名前を記し,周りを自分を表すキーワードで埋め,これを基に話すと判りやすく短い自己紹介だ出来ると説明。各自が取り組み自己紹介をおこなった。

今回のテーマとなる地域活性化・まちづくりとはどういうことかを塾生たちの意見や考えを尋ね,断片的であったり漠然とした捉え方をされているとし,地域活性化や賑わいつくりは目的ではなく,暮らすことそのものが“まちづくり”であり,まちを賢く使うのが“まちづくり”とし普段の終わりない改善のプロセスの積み重ねと説明。自身が中心となり取り組んできた,人と人の出会いと交流をサポートするまちの情報発信拠点「まちの駅」について,まちの駅のコンセプトや形態,展開など説明。また,これまで出会った人から得た言葉を紹介。「知ってることよりやれること」「すべての人に“はまり役”がある」「いいね。もっとこうしよう♪」「大事なのは続けること」「自分が目になること」と全国から5人のまちづくりに携わっている人物を紹介した。

また,まちづくりは「繕う」こと「まちづくろう」であると話し,その人のホームに出向き,良いと思ったことを自分の方法で人に伝えることが大切であることを,栃木県大平町の町民全体がコンシェルジュになる「おおひらコンシェルジュ」事業の事例を紹介しながら説明。また,自らがまちづくりへ取り組むため富山へ戻った時に,富山は思った以上に素晴らしいところだったことを実感したと話した。

「食えるまちづくり会社」をめざし起業し,まちの「当たり前」を「豊かさ」として評価し発表する取り組みをしていると活動内容や事業を紹介。さらに,「そこら辺にあるものが全部宝物」であり,生活の中に当たり前に染みこんで意識してないモノに魅力的なものがあるので当たり前のものでも自信をもって出していって欲しいと,富山の日常風景写真を示しながら「富山の豊かさ」「富山の日常の魅力」を語った。また,近いモノほど軽んじてないかと問いかけ,「当たり前」「知ってるつもり」「それやったわ」という思いが近いモノが持ってる魅力を見落とすことになると説明。最後に大事な視点について説明。あれも,これもをやめること,いいと思うものを自分の言葉で伝え,悪いところ足りないところも自分で考えること,できるところまで,ルーツをさかのぼり背景をとらえ直すことで存在意義が見えること,どうせやるなら,徹底的にやってみることが大事なことであると話した。

休憩


ディスカッション ワークショップ

今回の講義のテーマである「私にもできる地域活性化」についてのワークショップがおこなわれ,A4用紙に3つの円を重なるように画き,やりたいこと(want)・できること(can)・地域の課題(task to)を各自が書き込む作業がおこなわれた。この手法により,各部の重なる場所は自己実現できること,ボランタリーなこと,社会貢献になると説明を受け,塾生たちは各自が思い描く事柄を書き込み,整理作業をした。

各グループ毎で各自の考えを発表,参加者で共有化を図り,今後の事業計画作成への方向性を探り,思いを明確化させていった。明石氏はまちづくりについて「終わりなき改善のプロセスがすべて。それを諦めた時はそのマチが終わる」と話し,諦めずにやり続けることの大切さを塾生に伝え10日目の講義は終了した。