舟橋村・富山大学 地域づくり連携協定事業-『協働型まちづくり』を推進する、日本一小さな自治体の地域づくり

『協働型まちづくり』を推進する、日本一小さな自治体の地域づくり
平成21年度事業

平成24年度事業企画
第4次総合計画 協働のまちづくり推進

2日目 第2限
新しい地域づくりの夜明け
開催日時:平成24年11月29日(木)18:00〜20:00
場所:舟橋村役場 2階会議室

舟橋村若手職員研修の2日目が開講。座談会形式での意見発表,講義や話題提供を受けての討議を通じ,人口減少・少子高齢化時代の行政職員のあり方と協働型行政について考えた。

座談会.1

全員から一言プレゼン(前回の宿題)
進行:富山大学地域連携推進機構教授 金岡省吾氏

前回の研修宿題であった職員自身が考える舟橋村の10年後の人口特性と村総合計画実現に求められる施策を1人5分以内で発表。各人の考える村の現在と10年後の人口動向・人口構成の推移,業務や生活を通じて考えている施策や課題・意見を発表。舟橋村の現在までの人口動向と構成,今後の予想推移について共通認識がはかられた。

第2限講義

新しい地域づくりの夜明け
「地域を取り巻く大激震→地域活性化の大転換」
講師 : 富山大学地域連携推進機構教授 金岡省吾氏

時代の潮流と地域づくりの課題として,人口減少時代の到来による少子高齢化についてを国の資料やデータに基づき解説。今後の日本の国土に関するあり方を長い時間かけて,トップレベルの学識・有識者らが検討する国土計画策定の過程での資料を見ることで、今後10年間の行方が把握できると話し,予測される減少・高齢化という人口変化による地域づくりの影響として買物,地域交通,医療福祉,伝統文化喪失,農用地や森林荒廃,災害対応力低下などの課題が生じるとした。

地域経営の担い手の減少による地縁型コミュニティの崩壊や継続困難となった公共交通や医療福祉などの社会的サービス,限界集落や農山漁村,都市部の中心市街地などの状況から人口減少・高齢化で今後予測される地域課題を示し,これらの課題解決がこれからの地域づくりには必要とした。

注目度が高まっている新たなる公(新しい公共)について紹介。行政だけでなく,多様な民間主体を地域づくりの担い手としてとらえ,これら民間主体と行政の協働によって,従来の公の領域に加え,公と私の中間的な領域に活動を拡げることで細かなサービスを提供するという「新たなる公」について,各地の事例を交えて紹介し,地域課題解決への新たな地域経営について解説した。これからの地域づくりには人口変化と個人・企業の意識変化という社会情勢変化を踏まえた対応が重要であると講義した。

座談会.2

質疑応答・討議
テーマ : これから求められる行政職員の姿
話題提供 : Guest Speaker:富山市職員 辻 公房氏(元富山大学地域連携推進員)
進行 : 富山大学地域連携推進機構教授 金岡省吾氏

富山市から出向で富山大学で研究した経験を活かし現在活躍中の辻氏から大学で学んだことや仕事の進め方や富山市の状況など討議テーマについての話題提供として話した。大学で学んだ中で印象的だった「何かを動かす時は仕組みを考え、動かすボタンを押す」という言葉に倣い,自分でストーリーを描き説明し,上司を説得して,議論を重ねて共通認識を持つこと重要性などを話した。 金岡教授,辻氏への質疑と討議がおこなわれ,人口減少での問題点や課題,職員のモチベーションのあげ方や情報の共有化・議論での共通認識を持つことの大切さなどを話し合った。舟橋村の動いて行く方向は自分たちで考え,自分で仲間を作り情報を得て,ネットワークを作り情報を共有化することが大切と話し合った。

総括・事務連絡

舟橋村 吉田昭博氏

研修の2日目を終えて,研修生について「気持ちは何かをきっかけに変わる。時代が変わると求められるものも変わる。上司や地域の先人から様々なことを聞き出すことで担当業務だけでなく広い視野で村が生き残るためにどうするのかを考えて欲しいと」と総括をおこない,次回研修の予定と課題を案内し第2日目の研修は終了した。