導入講座〜地域再生システム概論&コミュニティビジネス育成起業化論〜
日時:平成23年10月21日(金) 14:00〜17:00
場所:埋没林博物館 研修室
塾の開講に先がけ、目標像を見据えたオリエンテーション等を行った。
この魚津三太郎塾は、産業振興政策としての人材育成塾と位置づけており、将来の地域産業を担う人材の輩出を目的としている。魚津市と富山大学が主催者となり、カリキュラム作成から塾生による新事業・新プロジェクトの提案までをプロデュースしていく。今期(第一期)のテーマは「魚津の水循環」としている。企業と地域(自然環境)の関係は深いものがあるが、それは当たり前のようになっている。改めて、特異な魚津の水循環システムを学び、併せて自社の技術を見直すことによって、新たな価値を見い出せると考える。「環境と経済の両立」「共通価値の創造」についても考える機会をもって行きたい。
5ヶ月後の修了時には、各塾生が学んだことを基に新事業を提案することを目標として欲しい。
昨年度まで開催されていた、富山大学地域再生塾「高度差4000」に参加されていた塾生を代表し、3名の方に塾での取り組みを講義頂いた。
■(有)水文 水上剛氏
白エビを原材料としているが、いつまで取れるか分からない。白エビの環境を守らなければいけないことに気付き、それまで捨てていた白エビの殻を里山に持って行き、肥料として活用するシステムを作った。
塾生同士の連携が生まれ、それが勉強にもなった。塾に参加するからには、何かやらなければもったいない。環境と経済を関連付けることを企業活動とすることは有意義である。
■五洲薬品(株) 土合寛之氏
健康志向に合わせ、機能性米の増産を手助けしている。それが里山の活性化につながると共に、企業の利益にもつながっている。機能性米の情報を県から得ることによって事業構想が膨らんだ。自ら動くことが重要。
■北日本放送 岡部英明氏
環境について世間の関心が高まっている。しかし、環境関連番組に対する企業の反応が弱い。環境に対する啓蒙をすることが放送局としての使命と考え、特別番組制作を事業提案した。講義の中には難しいものもあるが、少しでも自分の中に残るよう学ぶことが重要。
塾生からは、高度差4000塾生に対して「新商品にどの程度の投資が必要だったか」「白エビの殻はどのくらいの肥料になるか」などの質問があった。
ディスカッションでは、各塾生が現状で考える水循環と企業活動の関係性について発言し、意見交換を行った。