講義報告

5日目 第9限

日時:平成23年12月8日(木) 14:00〜16:30
場所:魚津市役所 第4・5会議室

環境と経済の両立を目指して企業活動している企業の経営者に取り組みについて講義を受け、塾生自身がどのような取り組みが出来るかヒントを求めた。

講義(第9限)
コミュニティビジネス育成起業化論(企業と地域の関係)
中小ものづくり企業による環境と経済の両立

講師:
明和工業(株) 代表取締役 北野滋氏

 明和工業は、環境保護や公害防止、リサイクル機器・プラントなどの設計・製造・販売・施工・保守を事業内容としている。元々、排煙脱硫装置や農業関係の集塵装置など公害防止装置の製造販売をしていたが、1986年のウルグアイラウンドによりコメの輸入が自由化され農業関係装置が売れなくなった。そのため対処装置ではなくリサイクルなど積極的な環境関連装置の製造販売に取り組み出した経緯の説明を受けた。環境関連装置の一つに、もみ殻を処理するバイオマス装置があり、処理費用の軽減と資源の再利用を両立するものである。また、カーボンニュートラルからカーボンマイナスへの取り組みや酢酸やバイオオイルの利用、カーボンオフセットメロンについても説明を受けた。
 企業の強みである炭化技術を利用し、もみ殻や鶏糞を炭化することによって、処理に困るものを資源として再利用する重要性を学んだ。

討議

 化学的な講義であり、塾生からは炭化技術など技術に関する質問が出された。
 情報の取り方、利用の仕方についてもお話頂いた。
 また、ものづくりには時間がかかる(10年以上)ので常に新しいアイデアを考えていることが必要で、ファーストワンを目指しているとのことであった。心得として「客観的に見て主体的に行動」することが大事。
 元々、環境と経済は両立が難しいと言うのが塾生の意見であったが、この講義を経て、実際に両立している事例を知ることによって、それも可能であることを学んだ。

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