講義報告

3日目 第6・7限

日時:平成23年11月9日(水) 14:00〜17:00
場所:埋没林博物館 研修室

この地域の環境を知るために、自然における生物の役割とその関わりを学んだ。

講義(第6限)
高低差4000環境論②
蜃気楼と水循環、森里海と魚

講師:
魚津水族館長 稲村修氏

 環境はその定義の仕方でいろいろ変わってくる。「“自然”環境」「“生活”環境」「“経済”環境」「“地球”環境」など。見方によって捉えるものの事実は異なってくる。かごの中の猫と鼠=猫から見るとご馳走のある“環境”、鼠から見ると敵がいる“環境”。
 水の特性は、「モノを溶かす」「モノ・熱を運ぶ」など。水は循環する過程で栄養素なども運んでいる。水は上流から下流に栄養素を運ぶが、下流から上流に栄養素を運ぶ役割を担うものも必要。生物がそれを担っている。生物も物質循環の中では必要な存在である。しかし、生物が活動しすぎると自然な物質循環のバランスが崩れる。これが環境破壊と呼ばれるものである。
 現状を把握し、生物が生き続けることが出来るバランスをとることが、現在の我々に課せられた使命である。

討議(第7限)

:鉄屑を海に撒くことは有効か?

:食物連鎖の基礎となるのは、陸上では草、海中では植物プランクトンで、その成長に必要なものは、水、太陽、空気、栄養。栄養とは窒素、リン、カリウム。その他に鉄分がないと育たない。したがって、鉄分が不足している海であれば有効。 富山湾には深層水が7割を占めており、その表面を対馬海流が流れている。富山湾は日本海のミニチュアと言える。張先生は、日本海は世界の海のミニチュアと言っている。したがって、富山湾を研究する、保護する、活用することは、世界の海にも当てはめる事が出来るので、がんばって欲しい。

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