地域産業資料室漆香盒
錫淵印籠蓋の香盒で全面を金平目地とし、文様は夜光貝を埋めて菊を表現している。
技法は中塗りの後、甲盛り蓋及び側面に夜光貝(菊の文様)を貼り、全面に金平目粉と金粉を蒔きつめ、乾燥後、金地を研いで文様部分の金粉を取り去り貝文様を表したもの。
※平目粉 金地金を鑪でおろした粉を平らに薄く延ばして大小にふるい分けたもの。
※この作品の意匠、蒔絵技法は国宝、籬菊螺鈿蒔絵硯箱を模したものと考えられ、螺鈿と蒔絵が一つの意匠として完成している。